イタリアワインの特徴

■産地の特徴が味の特徴


古代ローマ時代、イタリアは「エノトリーア・テノス」(ワインの大地)と呼ばれていました。各地にブドウ栽培に適した土地を持ち、数々の優れたワインを生み出していたことがその理由だそうです。品格あるフランスワインも、繊細な酸が美しいドイツワインも、そのルーツはローマ時代にさかのぼります。

土地環境の多彩さに加えて、在来ブドウ品種は2000種類以上。

豊かな背景を得てイタリアでは、口あたりのよいワインから重厚なワインまでさまざまなスタイルのワインが造られています。その多彩さから「難しい」と敬遠されてしまうこともありますが、国全体を北部・中部・南部・の3つに分けて考えると理解する手掛かりになります。


3つの州分類で特徴をみてみましょう

■北部

 寒暖の差が、おいしいワインを造りだす

 

北にアルプス山脈をいただく北部は大陸性気候。アルプスからの冷たい風の影響によって、昼夜の寒暖差が大きいのでエレガントな酸が特徴です。

ブドウは昼間の日照時間によって果実味や糖分を育み、夜間の冷え込みで酸を蓄えます。これらの要素がバランスよく調和していることが、おいしいワインに・・・

 

■中部

 山脈を挟み東西で味が異なるのが特徴

 

アペニーニ山脈を挟んで西のティレニア海側と東のアドリア海側で個性が異なります。

一般的には、日照が長い東向きの方がブドウ栽培に適していると言われていますが、温暖なこの地域では、ティレニア海側で、さんと果実味のバランスのよいワインが造られています。

 

■南部

 太陽の恵みがブドウ栽培には最適な地域

 

南部はまさにブドウ栽培には最適の地中海性気候。

豊かな太陽の恵みにより酸味は穏やかでたっぷりした果実味を持つ、ふくよかな味わいが特徴です。